毎年、11月も半ばを過ぎると、ボジョレー・ヌーボーの報道が多くなり、解禁日の朝にはワイン好きたちが深夜0時に味わっている様子が放送されます。
ボジョレー・ヌーボーとは単なるワインではないのでしょうか?
なぜ、深夜0時の解禁にいち早く飲もうとするのでしょうか?
ボジョレー・ヌーボーとはそんなにまで魅力的なのでしょうか?
その理由を調べてみました。
ボジョレー・ヌーボーとは?
目次
フランスのブルゴーニュ地方のボジョレー地区で作られる新酒だそうです。
ただ、日本酒の新酒とは違い、ぶどう農家やワインの販売店といった関係者がその年のぶどうの出来を確かめるために飲むのが目的なので、炭酸ガスを使って熟成を早め、わずか数週間で作られるそうです。
本来のワインは6カ月から3年ほど熟成させて作るので、ボジョレー・ヌーボーがいかに早く完成するかが分かると思います。
熟成時間が短いため、軽い飲み口が特徴です。
そのため、ワインらしい味がないとガッカリした方もいるかもしれませんが、ボジョレー・ヌーボーをこんなに飲むのは日本だけなのだそうです。
ボジョレー・ヌーボーが気に入らない味だった場合、氷を入れて飲むのがコツだそうです。
なぜ、ボジョレー・ヌーボーの解禁日が11月第3木曜日なのか?その理由とは?
1984年まで解禁日は11月15日でした。
なぜ、変更したのかというと、11月15日が休日だった場合、ワインの運搬業者が休みになり、ボジョレー・ヌーボーが運ばれないからというのが理由です。
11月の第3木曜日と平日に解禁日を指定しているのはそのためです。
ボジョレー・ヌーボーが日本に広まった2つの理由とは?
日本でボジョレー・ヌーボーがブームになったのは1980年代後半のバブルの頃で、その後、定着したようです。
なぜ、日本に広まったのかは、2つの理由がありました。
・元々、初物好き。
・和食と飲み口が軽いボジョレー・ヌーボーが合ったから。
日本人は野菜や魚など旬の最初に食べると「寿命が延びる」や「縁起がいい」などありがたがる歴史があります。
そのため、江戸時代には初鰹などは値段がつり上がり、女房子供を質に入れろなどという言葉も生まれました。
値段が上がった初物を食べる=ステータスといった面が江戸時代にもあり、現代にもこの思想が残ったので、ボージョレー・ヌーボーが飲まれる理由のようです。
和食とボジョレー・ヌーボーの相性についてですが、あっさりとした和食に、飲み口の軽いボジョレー・ヌーボーがマッチするそうです。
最後に、日本のボジョレー・ヌーボーの盛り上がり方に海外の方はとても不思議に思うそうですが、それは初物をありがたがるという伝統がないからです。
外国の方がどう思おうと、楽しむことが大切です。
今年はボジョレー・ヌーボー解禁日に1本買ってみてはいかがですか?