日本で、最初の国産の盲導犬が誕生したのは1957年。
それ以降、財団法人日本盲導犬協会が組織され、次々に盲導犬の育成がされるようになりました。
盲導犬にはレトリバーが向いているとされています。
なぜ向いているのか、その理由を見ていきましょう。
レトリバーが盲導犬に向いている3つの理由
1、体重、体格面において
レトリバーは見ての通り体が大きいですね。
体が大きいのは盲導犬にとっては重要なことです。
もし万が一、使用者が間違って赤信号を歩もうとしたときに、レトリバーのように30キロ近い体重があれば、踏みとどまることができます。
また、仕事中の盲導犬は胴体に、必ず白いハーネスを付けます。
このハーネスは使用者と犬を結ぶ大切な連絡道具であり、サイズも大きいですからチワワのような小型犬に付けることはできません。
盲導犬がハーネスを付けているときは仕事モードに切り替わり、使用者を安全に目的地へと誘導してくれます。
2、性格面において
レトリバーは人間との共同作業が大好きな性格であり、仕事中は決して、吠えたり咬んだりしないようにしつけられています。
他の犬が近寄ってきてもケンカをしたりじゃれ合ったりしません。
おだやかな性格が盲導犬に適していると言えますね。
この性格が外見にも表れています。
3、外見において
レトリバーは見ての通り、耳が垂れていて人に威圧感を与えない優しい表情をしています。
中には犬が苦手という人もいるでしょうから、レトリバーを盲導犬に選び、配慮をしているわけです。
また、盲導犬には服を着せている使用者もいます。
これは可愛く見せるためではありません。
服を着せることによって、できるだけ怖く見せないようにしているのです。
さらに、服を着せれば抜け毛の予防にもなります。
盲導犬は電車に乗ることができるので、外見も抜け毛対策も重要なのですね。
外見が可愛いからといっても、私たちが仕事中の盲導犬に出会ったら、注意しなければならないことがあります。
街なかで盲導犬を見かけたときの注意点
街なかで盲導犬を見ても、声を掛けたり触ったり、エサを与えたりしないようにしましょう。
盲導犬が注意を引くような行動を目にしてしまうと、仕事が乱されて、使用者を安全に誘導できなくなってしまいます。
私たちは、そっとあたたかく見守ってあげることが大切です。
使用者が困っている場合は、使用者に対して「何かお手伝いすることはありますか?」と声を掛けてあげるのがベストです。
声を掛けても、連絡道具のハーネスや使用者の腕を触ったりしないように注意をしておきましょう。
まとめ
○レトリバーは体格、性格、外見面において盲導犬に適している
○街なかで盲導犬を見たときは、よい意味での無視をしてあげる
「盲導犬にはレトリバーが向いている理由!」それは、体格がちょうどいいサイズであり、おだやかな性格と外見をしているからという理由です。
盲導犬はハーネスを付けたときだけ、集中して人間と共同作業をします。
ハーネスを外した途端に使用者に甘えたり、遊んだりするので一日中緊張感を持っているわけではありません。
私たちが街なかで盲導犬を見る時は仕事中ですので、優しく見守ることが大切ですね。