猫の語源は「寝子」と言われ、よく寝るところからきています。
実際、猫を飼っている方なら、日が当たる場所で日向ぼっこをしながら寝ている猫を見たことがあると思います。
猫は飼い主の生活時間にある程度、生活を合わせることが出来るとはいえ、本来は明け方と夕暮れという薄暗い時間に活動をする動物で、大人の猫の平均睡眠時間は人間の2倍の1日14時間です。
14時間の内、ほとんどが浅い眠りで、これは獲物や天敵が来たらすぐに、狩りや逃亡が出来るように、そして、常に獲物を捕らえられる訳ではないので、省エネをしているという説があります。
寝ているイメージが強いのには、上記のような理由からですが、日の光が移動したら、自分も移動するくらい日向にはかなり執着しているようです。
確かに日向は温かく、猫が眠りやすくなったり、体温を維持する効果があるようですが、調べてみたら、猫が日向ぼっこをする理由とその効果が分かりました。
皮膚病の予防
体の表面を日光で殺菌することで、皮膚病を予防しているのではないかと言われています。
他にも、菌の繁殖に必要な水分を日光の熱で蒸発をさせることで、菌の繁殖を防ぐ効果があるのではないかとされています。
ダニを駆除する効果がある
人にとって不快なダニは、猫にとってもやっぱり不快です。
しかも、猫は全身が毛に覆われているため、ダニの餌食になりやすく、寄生したダニを駆除するために、日光で自分を干しているのです。
ダニ以外にもノミやシラミといった害虫退治にも効果があるようです。
換毛期をしっかり行うため
猫は一年中、毛が生え換わっていますが、特に春と秋の2回には大量の毛が生え換わります。
これは、季節に適応するために、種類の違う毛を生やすためで、換毛期が始まるタイミングは気温や日照時間の変化が関係しているといわれています。
毛が生え換わることによって、季節の暑さや寒さに適応しやすくなるという効果があります。
ただ、最近では換毛期を迎えない猫もいて、日向ぼっこが不足しているためではないかと言われています。
最後に、日向ぼっこにより、猫はビタミンDを生成しているのだという説もあったのですが、どうやら1999年に行われた実験により、日光を浴びても浴びなくても生成量は同じという結果もあるようです。
ただ、日光が猫にとって季節の変化を感じるためにもノミやダニの駆除にとっても心地よい睡眠のためにも必要なことに変わりはありません。
うちは日当たりが悪いと嘆く飼い主さんもいるかもしれませんが、日光に近いフルスペクトルライトという電球もあるので、猫に日向ぼっこをさせてあげたいという方は試してみるのはいかがですか?