夜になっても気温が下がらない熱帯夜。
寝苦しいのは大人だけでなく、赤ちゃんも同じことです。
熱帯夜への対策として、赤ちゃんはどんなことに注意してあげればいいのでしょうか。
危険な熱中症
赤ちゃんは体温調節の機能が未熟で、大人のように上手に体温を調節できません。
そのため大人以上に熱がこもりやすく、熱中症になりやすいうえ、なった場合は重症化しやすいと言えます。
熱帯夜で赤ちゃんに一番必要なのは熱中症への対策です。
そのためには水分補給と、赤ちゃんに適した室内環境がポイントになります。
熱中症を防ぐためのポイント
ポイント1:水分補給
赤ちゃんは思った以上に汗をかき、汗以外にも皮膚から多くの水分を失っています。
赤ちゃんがとる水分は、基本的には母乳やミルクで十分ですが、3ヶ月目以降の赤ちゃんで、夏場汗をかく時期は湯冷しや麦茶を与えてもいいでしょう。
与えるときには常温のものを与えるようにし、冷やしすぎないように注意しましょう。
ポイント2:適した室内環境
赤ちゃんが眠るときに適した室内温度は28℃前後です。
赤ちゃんの居る部屋にエアコンを使うのをためらう人もいるかもしれませんが、近年の夏の暑さを考えると、エアコンを使用するのが現実的です。
その際注意する点は、風向きと汗による冷えです。
熱中症になりやすい赤ちゃんは同時に低体温症にもなりやすいと言えます。
これは、赤ちゃんが体温をまだ上手に調節できないことと関係しており、風が当たり続けることで熱が奪われて、体温の低下を引きおこしてしまうからです。
そのため、エアコンと併用して扇風機をうまくつかい、お部屋の空気をかき混ぜるようにして、冷たいエアコンの風が直接赤ちゃんに当たらないようにしましょう。
また、汗で濡れた服をそのまま着ていると体が冷えますので、汗をかいたらすぐ着替えさせるようにします。
汗腺の機能を発達させるには
熱中症への対策として室温の調整は大切ですが、一方で、汗をかかないと機能する汗腺の数が減り、大人になった時、熱中症になりやすい体質になると言われています。
全身の汗腺の数は生まれた時に決まっていますが、その全てが機能しているわけではありません。
実際にはその中の一部が機能し、機能する汗腺の数は3歳までに決まると言われています。
目の届く日中の2時間ほどは汗をかかせて、汗をかいたらこまめに着替えるようにします。
また、入浴前の2時間ほどはエアコンを切って意識的に汗をかくようにしてもいいでしょう。
こうすることで大きくなってからも必要に応じて汗をかき、体温調節がスムーズにできるようになります。
赤ちゃんの熱帯夜対策で大切なのは水分補給と上手な室温コントロールです。
赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、熱中症にならないように注意しましょう。