貧乏揺すりと聞いて思い浮かべるのは、行儀が悪い、人前でするとみっともない、親や上司に怒られるなど悪いイメージがつきものですよね。
子供のころにしっかりした躾を受け、長年貧乏揺すりをしていない人はどうやってやるのか忘れてしまった人もいるかもしれません。
実は貧乏揺すりは健康に良いと近年注目されているんです。
この記事では貧乏揺すりという言葉の由来と、健康に効果ある貧乏揺すりのやり方をご紹介します。
貧乏揺すりの由来は?
貧乏揺すりの言葉の由来は複数あり、大半が貧乏になることを恐れて広まったものです。
江戸時代になると庶民にも小説などの書物が広まり、貧乏神の存在が知られてみんなに恐れられるようになりました。
貧乏神は押入れの中に出るとされ、多くの人に恐れられました。
足をガタガタ震わせると貧乏神に取りつかれるのでは、と考える人もでてきたようです。
実際に貧乏で寒さに凍える人や病気で足が震える人をみて、貧乏神がきているように見えていたのでしょう。
貧乏揺すりと貧乏神が結びついてきたからか、高利貸しの人も足を揺すって借金返済を取り立てることもあったようです。
身分の高い高貴な人はゆったりと暮らしているため、足をガタガタさせたりしません。
足をガタガタ震わせて落ち着きない人は貧乏人と思われることから、貧乏揺すりは悪いことだと日本では広まったようです。
ところが近年、行儀の悪さナンバーワンの貧乏揺すりが足の健康に良いこととして注目を集めています。
いったい貧乏揺すりの何が健康に効果があるんでしょうか?
股関節に効果のある貧乏揺すりのやり方は?
貧乏揺すりはリハビリテーションの世界で「ジグリング」と呼ばれている運動です。
「変形性股関節症」という股関節の病気に効果があります。
関節には軟骨がありますが、傷ついた軟骨をくり返しすり合わせると、軟骨の再生を助けることが最近わかってきました。
軟骨の修復そして長期的には痛みにも効くのです。
股関節の軟骨を修復させたい場合、ひざをパタパタ軽く開閉させる貧乏揺すりのやり方が、効果が高いです。
ひざ関節についても同じように考えていきます。
ひざ関節に効果のある貧乏揺すりのやり方は?
ひざ関節の軟骨を修復させたい場合には、ひざ関節をすり合わせる必要があります。
先ほどのひざをパタパタ軽く開閉させるやり方のほかに、かかとを床から上げ下げして床にトントンさせるとひざに軽い刺激がいきますよね。
横運動のほかに縦運動をすることで、ひざ関節の軟骨に働きかけれるのではと思います。
また下肢の関節は全部つながっているので、できるだけいろんな種類の貧乏揺すりを取り入れた方が、関節にまんべんなく刺激がいきます。
つま先だけ床につけてひざやかかとを上下させたり、太ももを派手にブルブル振動させたり、足や脚のあらゆる筋肉がゆるんだり縮んだりするよう工夫するとよいでしょう。
左右のかかとを交互にカクカク下ろすのもおすすめのやり方です。
自動ジグリング器という器械について
貧乏揺すりも若くて体力のある人は無意識に出てきますが、年取って筋力も落ちてくると長時間貧乏揺すりをし続けるのが難しい人もでてきます。
自分で貧乏揺すりをしなくても、自動で揺らしてくれる「自動ジグリング器」というのが考案されています。
器械の台に足をのせボタンを押すと、自動でカタカタ揺らしてくれるのです。
わざわざ揺する器械が作られるなんて、ジグリングという別名を持つ貧乏揺すりはよほど足の回復に役立つやり方なんですね。
貧乏揺すりの由来は?健康に効果あるやり方は?のまとめ
貧乏揺すりの由来は
・江戸時代に書物などで貧乏神の存在が庶民に広まり
・貧乏神、貧乏になることを恐れて
・貧乏揺すりをすると貧乏になってしまうと信じられて
・高利貸しも足を揺すって借金の取り立てをした
のではないかと、諸説をまとめてみました。
効果あるやり方は、痛みのある関節を中心に、カタカタカクカク自由に揺すってみることです。
自分自身で心地よく感じられるとしたら、回復に効果が出ているのではないでしょうか。
関節の軟骨修復を助けるほかにも、貧乏揺すりをすると足がスッキリした感じがしますよね。
足の筋肉の疲労を取ったり、血液を循環させる効果もあるようです。
貧乏になったらどうしようと心配な人は、「貧乏神は迷信」と信じましょう。
人の見ていないところでたくさん貧乏揺すりをして、健康な足をキープしましょう。