元々は2003年頃にプレーリードッグが輸入禁止となり、代わりとして知られるようになったリチャードソンジリス。
プレイリードッグと似てはいますが異なる部分もあり、知識のある獣医さんもまだ少ないようです。
日本でペットとして飼われる歴史はまだまだ短いリチャードソンジリスですが、心許した相手に見せる可愛らしい仕草から密かな人気があります。
そんなリチャードソンジリスの魅力と飼い方、飼育環境についてまとめました。
リチャードソンジリスとは?
目次
リチャードソンジリスはカナダの南部やアメリカ北部の山地や草原に生息しています。
プレイリードックよりも小さく、体長は13~40cmでほとんどの固体は1kgもない300~600gです。
野生のリチャードソンジリスは4年ほど生きれば良いと言われていますが、飼育環境と固体の寿命によってメスは6年以上生きることもあるようです。
海外では最大12年生きたメスもいるそうですが、同じ飼育環境で同じ飼い方をしても寿命のばらつきが多く、固体差が激しい動物と言えます。
オスは短命で、寿命は1~4年ほどと言われています。
固体によって人懐っこかったり神経質だったり差はありますが、基本的な性格はメスの方がおとなしく、オスの方が攻撃的です。
とても元気で色々な物ををかじる習性もあるので、落ち着いた生活を好む人や子供が居る家庭、隣人への配慮が必要な方は飼育に注意が必要です。
特に繁殖期は警戒心が強くなりいつもより攻撃的になるため、心配に思ったらペットショップでお迎えするときにメスを選ぶと安心です。
飼い方と飼育環境
無防備な寝相や食事姿が魅力的なリチャードソンジリスですが、実は臆病な一面があり、慣れない相手を非常に警戒します。
元々警戒心が強いうえに、一度怖がらせてしまうと懐いてくれなくなってしまいますので飼い方のポイントを抑えて飼育環境を整えましょう。
ポイント1:居場所を作る
ペットとしてまだ知名度の低いリチャードソンジリスは専用のペット用品も出回っていません。
よく代用品として使われているのはウサギやプレイリードック、モルモット用のゲージや隠れ家、水のボトルです。
しかし、リチャードソンジリスは何でも噛んでしまう習性や目があまりよくないことから、代用品で口や鼻に怪我をしてしまうこともあります。
なるべく丈夫なものを選び、かじられて金属部分が出てきてしまった場合は補強をするなど工夫が必要です。
また、個体差はあっても基本的にはよく動き回るので、ゲージや回り車は必ず用意してあげましょう。
ポイント2:怖がらせない
基本的に懐きづらいため幼いうちから飼って環境になれてもらうことも大切ですが、追いかけたり無理に捕まえようとすると怖がってしまい、懐かなくなることがあります。
どれくらいの期間で懐くかは固体によって違いますが、最初はゲージから出さず餌も手で与えるのではなく餌入れに入れるところから、様子を見つつ段階をおって距離を縮めましょう。
警戒すると騒がしく甲高い鳴き声を出しますので、鳴いて嫌がるようなら無理はさせないようにしましょう。
ポイント3:コンセントなどのコードに注意する
噛まれて困るものは他にも沢山ありますが、特にコンセントなどのコードは誤って飲み込んでしまうと体に吸収されず体内に残ってしまうこともあります。
また、最悪の場合、火花が家具などに燃え移って火事になってしまうこともあるのでなるべく手の届かない位置に配置するか、上にカバーを被せるなどの工夫をしましょう。
ポイント4:温度調節をしっかり行う
飼育環境で一番重要なのは、温度調節です。
リチャードソンジリスは暑さに弱く、寒いと冬眠してしまうためエアコンで適正温度の15~25℃を保ちましょう。
冬眠してしまうと仮死状態になり、そのまま体力が無くなって死んでしまうこともあります。
冬眠時期には保温器具で暖め、冬眠状態にさせないか、冬眠の期間が短くなるようにしてあげましょう。
まとめ
リチャードソンジリスは固体の性格や季節によって飼い方に工夫が必要で、ペットとして少し手のかかる動物です。
しかし、手がかかるからこそ心を許してくれたときの嬉しさや可愛さが増すのではないでしょうか?
飼う前に、自分が飼育環境を整えてあげることができるか一度考え、万全の体制で迎えてあげましょう。