マラソンにペースメーカーと呼ばれるランナーがいるのを知ってますか?
ペースメーカーとはマラソンで先頭集団が一定のペースで走れるよう、「1kmあたり何分」と決められた速さで走る人のことを言います。
大きな大会になるほど、マラソンにはペースメーカーの役割が重要になります。
この記事ではマラソンにペースメーカーがなぜ必要なのか理由を探り、報酬をもらっているとしたらいくらくらいの金額かお伝えしていこうと思います。
マラソンにペースメーカーはなぜ必要なの?
目次
マラソンにペースメーカーがなぜ必要かというと、選手の負担が軽くなって良い記録が出るからです。
マラソンは2時間以上もひたすら走り続ける、精神的にも肉体的にも非常に過酷なスポーツです。
トップ集団が無駄に競い合いけん制し合うと、有力な選手たちが次々と消耗してしまいます。
ペースメーカーが約42kmのうち20km、30kmを走ってくれることで、トップ集団の選手たちはペースメーカーの速さに頼りながら走ることができます。
またペースメーカーが選手たちの風よけになってくれる面もあり、物理的にも選手の負担を軽くしてくれています。
ペースメーカーは報酬をもらってるの?額はいくら?
ペースメーカーは多くの場合で大会主催者が良い記録を出すために雇われています。
1回のレースで100万、200万の報酬という例もあり、トップ選手のタイムが良ければ額が上乗せされることもあるようです。
距離も20km地点まで、30kmまでと契約に応じていろいろで、時には最後まで走ってよいという契約になることもあります。
ペースメーカーがゴールまで完走し、そのまま入賞、優勝した例もあるんですよ。
1回走ったたけでそんなに高額な報酬をとも思いますが、トップ選手と同じかそれ以上の実力の持ち主がペースメーカーの仕事を依頼されています。
大会の明暗を背負っているとなると、妥当な金額なのかもしれないですね。
ペースメーカーを使わない大会は?
大きなマラソン大会で雇われるペースメーカーですが、走った記録の数値より誰が優勝したのかに注目が集まる世界選手権、オリンピックではペースメーカーを使うことはありません。
ペースメーカーを使う場合の欠点ですが、マラソン序盤はペースメーカーと先頭集団の選手たちが黙々と走っているだけのため、見ている側としては少々退屈になってしまうことです。
ペースメーカーを使わない世界選手権、オリンピックではその分、マラソン本来のレース展開が期待できてテレビでも楽しめそうですよね。
ペースメーカーとガードランナーの違いとは?
マラソンではペースメーカーに似た役割として「ガードランナー」という人がいます。
ペースメーカーは主に一定のペースで走って先頭集団の負担を軽くすることが目的ですが、ガードランナーはトップ選手を危険から守ってガードすることが主目的となります。
特にガードランナーが必要となる場面は男女混合のマラソンでの世界大会です。
男性ランナーと同じ場で走る女性ランナーには、体がぶつかったりなど女子マラソンにはない危険が予想されます。
世界レベルの男女混合マラソンで、有力な女子選手をガードランナーの男性で囲う姿がよく見られるようになりました。
2001年9月のベルリンマラソンで女子初の2時間20分の壁を破った「Qちゃん」こと高橋尚子選手は、複数の男性ガードランナーに囲まれてスタートを切りました。
高橋選手の努力と実力はもちろんですが、陰で高橋選手を支えていたガードランナーの功績も大きかったのでしょう。
マラソンにペースメーカーはなぜ必要なの?報酬はいくら?
マラソンではペースメーカーがいることにより、先頭集団の選手たちは序盤からせり合ったりけん制する必要なく一定のペースで負担軽く走れるため、好記録を残すことができています。
物理的に風よけ、人よけになる面も果たしています。
報酬は1回走って100万円以上もらうこともあるようですが、ペースメーカー自身が優勝してしまってもおかしくない実力を持っているため、妥当な金額なのかもしれません。
ペースメーカーがいることでレースの序盤に面白みが欠ける面もありますが、有力選手の好タイムを見たい気持ちは皆同じだと思います。
世界選手権、オリンピックなどペースメーカーを使わない大会もあるので、興味のある人はそちらの大会もテレビで見てみてください。