汗腺トレーニングという言葉を知っていますか?
汗のかきやすさには個人差がありますが、汗をかく機会が少ないと、汗をかきにくくなり、また、汗をかいても臭いのついたベタついた汗をかくようになります。
汗腺の数は後天的に増やすことはできませんが、汗腺トレーニングにより汗腺の機能を鍛えることはできます。
汗腺の種類
汗腺には二つの種類があります。
一つはエクリン汗腺、もう一つはアポクリン汗腺です。
エクリン汗腺は全身に分布し、体温調節のためと、精神的に緊張した時、辛いものや熱いものを食べた時に働きます。
アポクリン汗腺は脇の下など決まった場所に分布し、元々は異性を惹きつけるフェロモンの役割を果たす汗を分泌するといわれています。
汗腺には機能しているものと機能していないものがあり、機能している汗腺を能動汗腺と言います。
能動汗腺の数は3歳までの生活環境によって決まるそうですが、汗をかく機会が少ないと、その機能も低下すると言われています。
汗腺の機能が低下した場合の問題点
汗腺の機能が衰えると体温調節がうまくいかなり、熱中症になりやすくなります。
また、汗腺の種類にかかわらず、汗もベタっとして臭いのついた悪い汗をかくようになります。
しかし、汗腺の機能を鍛える汗腺トレーニングを行うことでサラッとしたいい汗をかきやすい状態にすることができます。
効果的な汗腺トレーニングの方法
入浴時にできる汗腺トレーニングの方法としては次のようなものがあります。
・浴槽に43~44度のお湯をはり、肘から先と膝から下をつけて10~15分間温めます。
四肢は汗腺の予備能力が高いことから、まず、手足を熱めのお湯で温めることで、汗腺の機能を高めます。
・次にぬるめのお湯を足して10~15分全身浸かります。
全身ぬるま湯につかりリラックスすることで、高温で高まった交感神経を鎮めます。
・お湯から出て、水分を拭き取った後は、すぐに服を着ずに、自然の状態で汗がひくまで待ちます。
こうすることで目に見えない汗腺から汗が出やすくなります。
この他にも、汗腺を鍛えるには運動をすることが何より効果的と言われています。
汗をかく機会を増やすことで汗をかきやすい体になり、また、筋肉量が増えればそれだけ代謝もあがるため、発汗しやすくなるからです。
現代人は運動量の減少や冷暖房の効いた快適な室内空間で過ごすことが増えたため、汗をかく機会が減少し、汗腺が衰えている人が少なくありません。
汗腺トレーニングを続けることで、汗腺が鍛えられ、臭いやベタつきのある汗が改善されます。
また、いい汗がかきやすくなれば代謝が上がり、血流改善やダイエット効果も期待できます。