赤ちゃんが産まれてから初めて口にするものは、母乳です。
では、母乳がいつから出るか、考えたことはありますか?
多くの場合、赤ちゃんが産まれてすぐに母乳が出るという訳ではありません。
ですので、産まれてすぐの赤ちゃんは母乳を飲んでいるように見えて、実はただおっぱいを吸っているだけなのです。
それでは、母乳はいつから出るのでしょうか?
そもそも母乳が出る仕組みとは?
妊娠をした女性の体の中では、赤ちゃんを産む準備をする為に、様々なホルモンが働き出します。
その準備の一つとして、乳腺が発達することが挙げられます。
乳腺とは、簡単に言うと母乳を作る工場です。
乳腺では、妊娠中から母乳が作られていきますが、エストロゲンというホルモンにより体外への分泌が抑えられています。
そのエストロゲンは、出産をすると減少します。
エストロゲンが減少するということは、母乳の分泌を抑えていたブレーキが弱まるということですが、それでもまだすぐに母乳が出てくる訳ではありません。
産まれてきた赤ちゃんがおっぱいを吸う、ということによる刺激が必要なのです。
その刺激を受けてホルモンが働き出し、乳頭へと母乳が運ばれます。
そうして、ようやく赤ちゃんに母乳を飲まれると、乳腺では更に母乳が必要であると判断されて次々に作られていく、という仕組みです。
母乳が出る時期とは
それでは、いったい母乳はいつから出るようになるのでしょうか。
個人差はありますが、ほとんどの場合は出産後2~5日で母乳が出ます。
母乳が出る時期や、その後出やすいかどうかは人によって異なります。
乳腺が元々細かったり、乳首の形が母乳を出しにくい形をしていたりなど、一言で体質によると言ってもその内容は様々です。
とは言え、ほとんどの人が退院するまでには母乳が出るようになるということになります。
なかなか出なくても焦らないで
母乳育児を希望している人にとって、母乳がなかなか出ないということは深刻です。
入院中は特に、周りのお母さんを目にするので、余計に自分はいつから出るのかと不安になるものです。
そんな時に、多くの助産師さんは「焦らないで。とにかく赤ちゃんに吸ってもらおう。」ということを言います。
お母さんがストレスを感じていたり緊張していたりすると血行が悪くなり出づらくなってしまうのです。
たとえ母乳が出ていなくても赤ちゃんに吸わせることで母乳を出すホルモンの働きを促進させるだけでなく、お母さんも赤ちゃんもリラックスした幸せな気持ちになれます。
今まさに母乳がいつから出るのかと悩んでいる方や、これから出産を迎える女性のお役に立てれば幸いです。