青い宝石は16種類もあると言われています。
その中でサファイアは9月の誕生石としても知られ、ローマ帝国の時代から愛されてきた宝石です。
青い宝石のイメージが強いサファイアですが実際には種類が多く、紫や黄色などまったく違う色のサファイアもあります。
サファイアの名前と由来、代表的なサファイアをご紹介します。
サファイアの歴史と名前の由来
サファイアは東洋からローマ帝国やギリシャなど古代ヨーロッパに広まったと考えられています。
そしてローマ時代にはインドとの交易が盛んになり、それに伴って信仰も広まったと言われています。
古代ヨーロッパでは青いサファイアの所有者は羨望や危害から身を守るとされ、王族が身につけるほか聖職者にも天国の象徴として右手に付ける習慣がありました。
また、様々な色があるサファイアは持ち主の心が変わると信じられていたため浮気防止のため美しい女性に贈る人もいたそうです。
石が持つ「誠実」「一途」などの意味から結婚指輪としても好まれていました。
名前の由来はラテン語で青を意味する「sappjirus(サッピールス)」という言葉からきています。
地球の色、空の色、宇宙の色である青いサファイアは神秘的な、神に近い宝石とされることもありました。
種類の多い宝石「サファイア」
サファイアには15種類もの石があり、色の種類も豊富なため青いサファイアは「ブルーサファイア」と呼ばれています。
サファイアはコランダムという鉱物に属する宝石のため、真っ赤な宝石として有名なルビーと同じ属性です。
コランダムに含まれる元素がクロムだとルビー、チタンや鉄の場合はサファイアなので実は分別するときに赤ならルビー、その他はサファイアと呼ばれるのです。
ルビーの名前の由来もラテン語で赤を意味する「rubeus(ルベウス)」からきています。
代表的なサファイアには以下のものがあります。
・コーンフラワーブルー
最も高価なサファイアと言われ、矢車菊の花のような柔らかく上品な青色をしています。
・ファンシーカラーサファイア
ピンクサファイア、イエローサファイア、バイオレットサファイアはその名前の色でファンシーサファイアと呼ばれています。
・パパラチアサファイア
オレンジとピンクの中間のような色をしていてとても貴重な天然のパパラチアサファイアと、別の色のサファイアを処理するときに色を変化させている表面拡散処理パパラチアがあります。
パパラチアはスリランカで使われるシンハラ語の「蓮の花」「蓮の花の蕾」に由来します。
まとめ
名前の由来はラテン語の青なのに、ピンクやイエローなど種類があるサファイアの秘密は鉱物に含まれる元素の種類です。
サファイアは含まれる元素で色や濃さまで変化する奥深い宝石です。
・名前の由来はラテン語の青「サッピールス」
・青いサファイアは「ブルーサファイア」、赤は「ルビー」
心の奥を見透かしてしまうような透明感のある宝石サファイアはイギリス王室の婚礼でも用いられる宝石です。
石言葉の「一途」や「誠実」を込めて大切な人に贈る宝石としても魅力的です。