使い分けに注意!召集と招集の違い


日常生活、とくに家庭では頻繁に使う言葉ではありませんが、新聞やニュース、または職場でたまに見かける召集と招集。

読み方は同じ「しょうしゅう」で、漢字も手へんがあるかないかですが、使われる場面が違います。

使い方を間違えると失礼な言葉になってしまいますので、それぞれの意味の違いをわかりやすくまとめました。

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召集が使われる場面

召集という言葉を使う場面は非常に限られており、天皇陛下が国事行為である「国会召集」でのみ使用されます。

元は明治時代から戦後にかけて旧日本軍が予備兵を集めるときや、国会をひらくときに議員を集めるときに使われていた言葉です。

そのため「召集令状」は招ではなく召を使っています。

軍事で召集が行われなくなったのは1945年のポツダム宣言以降と言われています。

立場や地位が上の人間がしたの人間を集めるときに使われていた召集は、現在では天皇陛下の国会召集でしか使われないため、一般的に使うと相手に失礼な言葉になってしまいます。

しかし、「召」という漢字自体は目上の人に失礼なわけではありません。

召の漢字の意味は「呼び寄せる」以外にも「食べる」「着る」「履く」「買う」「飲む」などの意味があります。

「お召し下さい。」や「お召し上がり下さい」は同じ「召」という漢字を使っていても尊敬語なので、むしろ丁寧な言い回しです。

招集が使われる場面

召集が国会召集でのみ使われるということは、招集はそれ以外で人を集めるとき一般的に使用する言葉ということです。

召集とは違い、上下関係を気にせずに使えるので立場が対等な人はもちろん、目上の人を集める場合にも使用します。

例えば、会社で会議を行うときや野球やサッカーなどで選手を呼び寄せるとき、地方の自治体で他の議員を呼ぶときなども招集を使用します。

旧日本軍の時代では国民兵を呼び寄せるときに召集を使いましたが、現在の自衛隊では招集です。

他にも、株主総会や治安活動の非常招集も手へんのついている招集を使います。

まとめ

家庭ではあまり使わない言葉でも、仕事に使う機会があれば違いを知っておいて損はありません。

「株主総会の招集ご通知」などで漢字を間違えてしまうと自分だけでなく会社のイメージごと悪くしかねません。

直接会ったり電話では気にならない言葉ですが、メールや資料、手紙を送る場合には違いを理解して正しい漢字を使いましょう。

・召集は天皇陛下の国事行為「国会召集」で使用する。

・招集は国会召集以外の自分と同じ地位や立場の人だけでなく目上の人にも使用する。

・「召」という漢字が使われている言葉が全て天皇の国事と関係があるわけではない。

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