海の水が塩辛いのはなぜなのか?


子供のころ海の水が塩辛いのはなぜなのか、父親に訊ねたことがある人は少なくないと思います。

実際、海の水から塩を生成することが出来ますし、塩分が溶け込んで塩辛くなっていることは想像できますが、川の水には塩分がありませんし、北極や南極の氷にも当然塩分はありません。

その塩分がない水が海に入り込んでいるのに、海の水になぜ塩分があるのでしょうか?

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川が海を作っているのではない

地球が誕生したころの地表は、岩石が溶けたマグマが海となって覆い、大気は窒素や水蒸気・二酸化炭素で満たされていました。

当時は大気も含めて地球全体が高温だったので、水は全て水蒸気となって大気中に存在していました。

その内マグマの温度が下がって固まりだすと、気温も下がりだしました。

気温が下がると大気中の水蒸気が雨となって降り注ぎ始め、大地の低いところに溜まっていって海になりました。

なぜ海の水が塩辛いのかは海の誕生と関係があります

今の海の水には多くのミネラルが含まれていますが、塩素とナトリウムが全体の85%を占めています。

しかし、誕生した当時の海の水にはナトリウムは存在しておらず、塩酸が溶け込んでいて酸性が強い海でした。

そこに岩石に含まれるナトリウムが溶け込んで海水中の塩素と中和し、今のような塩辛い海の成分になりました。

海の水の塩辛さは地域によって違います

河川の河口付近とか、氷山が溶けるとその付近は濃度が下がりますし、降水量が多い熱帯地域なども塩分の濃度は下がっています。

逆に、蒸発量が多い紅海などの地域や氷山が形成される地域は、塩分の濃度が高くなっています。

ですから、海の水の塩辛さは地域や海によって違ってくるということになります。

海の水の塩辛い成分は昔から同じ

そして、今のような海になってからも塩分の比率は変わっていないといわれています。

それはなぜかというと、海から蒸発する水の量と海に帰る水の量が変わらないからです。

そして、塩分も若干大気中に逃げていきますが、岩石などに含まれている塩分が河川などに溶け込んで海に流れていきます。

その他、海底火山の活動などで供給されることもありますが、このようにして塩分の比率は一定に保たれています。

まとめ

海の水がなぜ塩辛いのかは、海が誕生した当時の環境が深く関係していたことが分かりました。

そして、それ以来海の水は塩辛いままに今も存在していることも分かりました。

しかし温暖化が進み、北極の氷が解けて海水量の増加が問題になってきています。

もしこのまま海水量が増えていったら、海の水に含まれる塩分の濃度は下がっていくかもしれません。

そして、将来的には、あまり塩辛くない海の水になってしまう時代がくるかもしれません。

そうならないためにも、温暖化対策は必要なことになります。

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