最近特にテレビなどで聞く機会も増えている「破天荒」という言葉、皆さんはどんな性格の人を想像するでしょうか?
豪快な性格の人や大胆な性格の人、自由な性格の人を思い浮かべた方は残念ながら不正解です。
実は、破天荒の意味を間違って使っている人は、正しい意味で使っている人よりも多いのです。
そんな間違いやすい言葉「破天荒」の本当の意味と由来、あてはまる性格の人物をまとめました。
破天荒の意味と由来
破天荒の意味を調べると「前人の成し得なかったことを初めてする人」とあります。
天荒とは中国が唐の時代、未開発の荒れた土地「荊州(現在の瑚北省)」を指しています。
難関とされる官吏登用試験に誰一人受からなかった荊州から初めて合格者が出たことを「天荒を破った」と表現したのです。
そのため、破天荒の本来の意味は誰も成し遂げられなかった「偉業を遂げた人」、もしくは「前代未聞の偉業」なのです。
破天荒な日本人
最近では型破りと同じ意味で使われることが多くなり破天荒芸人という言葉も生まれましたが、本来の意味で破天荒な性格の人にはこんな人がいます。
イチロー
イチロー選手は安打数の世界最多記録や、メジャー通算3000本安打、そしてメジャー通算500の盗塁と記録を出し続ける日本のヒーローと言えます。
日本人選手の連続本塁打のトップ10の中でイチローは歴代3位ですが、その10位以内の選手全員はイチロー意外日本国内の記録であり、日米通算はイチロー選手の記録のみとなっています。
世界でも、日本国内の記録でも偉業をとげているイチロー選手はまさに破天荒です。
羽生結弦
2014年のソチオリンピックで男子シングル優勝を果たし、ショートプログラムとフリースケーティングのトータルスコア330.43という記録は現在世界歴代最高得点です。
トータルスコアの300点越えは史上初の記録で、羽生選手が持つグランプリファイナル4連覇という記録も史上初。
これからの活躍にも期待される羽生結弦選手も破天荒です。
まとめ
文化庁で平成20年に発表された「国語に関する世論調査」では、破天荒の意味を間違っている人が64.2%、正しく使っている人は16.9%でした。
破天荒以外にも本来とは違う意味で使われている日本語は増えており、日本語能力の衰えを感じている人が増加しているのです。
平成23年の「国語に関する世論調査」では、読む力の衰えを感じている人が78.4%、話す力は69.9%にものぼりました。
本来は故意に悪いことをする人を示す確信犯という言葉も、間違って使う人が増えすぎたため、現在では知らないふりをして何かする人の意味も辞書に付け加えられました。
日本語は生活の中で変化していく言葉も多いですが、「日本語は美しい」と言ってくださる外国の方もいます。
国際化が進む今だからこそ、言葉の意味を見直して正しい日本語を使うことを心がける必要があると言えます。