寂しいと淋しいの違いと正しい使い方


人の感情を表すときだけでなく、状況を表現するときにも使われる「寂しい」や「淋しい」に注目してみました。

どちらも日常的によく見かける言葉ですが、自分で文章を作る時にどちらの漢字が正しいか考えずに使う方も多いようです。

「さみしい」や「さびしい」をパソコンや携帯電話で漢字に変換しようとするとどちらの漢字も表示されるのでなんとなくどちらかを選んでいるのではないでしょうか?

寂しいや淋しいの違いと、それぞれの使い方を調べてみました。

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寂しいと淋しいの違い

寂しいと淋しいは両方とも「さみしい」や「さびしい」と読むため、読み方に違いはありません。

また、どちらの漢字を使っても満たされない気持ちを表したり、周りがしずかでシンとしている状態を表す意味も同じです。

しかし、淋しいは常用漢字として使われている言葉ではありません。

通常、新聞やテレビなどのメディアや日常生活で使われているのは「寂」の漢字を使ったさびしいのほうです。

淋しいの使い方は主に小説や歌などで、より感情的に表現したい場合です。

1980年代頃まではテレビでも「淋」の漢字を使った淋しいを使用していました。

つまり「心が寂しい」でも「心が淋しい」でも同じ意味で、どちらも正しい使いかたなのです。

ただ、「寂しい」は「寂しい商店街」など風景、情景を表すこともありますが、「淋しい」の場合は主に感情的な場面で使われ、客観的に使われることは少ないです。

小説や歌詞を書く場合にも、風景など客観的なものを表す場合は寂しいを、人恋しさや孤独さをより強調したい場合には淋しいを使う方がしっくりくるのです。

ひらがなを使う場合

誰かに人恋しい気持ちを伝える場合や文章で孤独な気持ちを表現する場合、漢字ではなくひらがなを使う場合もあります。

ひらがなの「さみしい」と「さびしい」も相手に伝わるニュアンスや使い方に違いがあります。

さみしいの使い方は感情的な場面を主に表し、客観的に風景や状況を表すときにはあまり使われません。

「さみしい品揃え」や「さみしい町並み」というより「さびしい品揃え」「さびしい町並み」と言うことが多いのです。

また、寂しいや淋しいにくらべ「さみしい」は少し甘えて、うちとけたようなニュアンスになります。

あまり親しくない人に「さみしい」と平仮名で伝えると、すこし馴れ馴れしく、失礼だと感じる方もいるようです。

まとめ

寂しいと淋しいは意味に違いはなくても、使い方には若干差があるようです。

はっきりと間違った日本語というわけではありませんが、相手に与える印象を考えて使いわけをすることをオススメします。

・一般的な文章で使うなら「寂しい」が無難

・歌詞や小説などで感情を強調したい場合は「淋しい」

・メールや手紙で親しい人に送るなら「さみしい」も効果的

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